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測定のばらつきは冶具作成で解決!

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測定のばらつきは冶具作成で解決!

測定を機械化しても計測結果のバラツキは残る

アスカカンパニーでは、成形品の機能をデータで保存しています。
その中でも精密さが重要な、新規開発製品のキャップの開閉栓トルクなどを測定するために、自動トルクメーターを活用しています。

・・・以前使用していた機械式トルクメーターから、自動(デジタル)に変更することによって、人による測定結果のばらつきは、かなり軽減されましたが、まだ結果にばらつきがみられています・・・。
理由をデータと作業方法から解析してみると、『測定をする人によるバラツキ』ではなく、『測定する箇所自体がずれている』。
実際のところ、製品を置く位置によって機械が当たる場所が変わり、発生数値のばらつきが発生しているようでした。

 

3Dプリンタで製品を保持するための治具を作成する

ということで!
3Dプリンタで冶具の作成を行うことになり、このような治具を作成しました。
ヒンジキャップの上蓋と下蓋部分をそれぞれ保持する治具です。
すぐさまこういった治具を作ることができる3Dプリンタは便利です。

 

今回はキャップのヒンジ切れ評価の場合で使用する治具となります。
キャップの上蓋と下蓋をつないでいるヒンジ部分の横から、どれくらいの力がかかると千切れるのかどうかを評価しています。
キャップ部分を真っすぐ開くのではなく片手で捻じるように開く方が居たり、保管時の強い衝撃など、様々な利用シーンをイメージした評価です。
治具をトルクメーターにはめ込み、その中に黄色のヒンジキャップを設置。
治具とヒンジキャップ、トルクメーターと治具のグリップ感は良好です。

上蓋部回転前

上蓋回転後

 

機械と冶具がしっかりと固定されたので後はボタンを押して測定完了です。
測定機器には事前に測定プログラムを作成・登録しており、同じ測定が簡単に行えるようになっています。
また、測定結果を自動的にデータ化し蓄積、測定結果をグラフ化して視覚的に情報を理解しやすい形にしていますので、測定時の異常もたやすく発見できます。

 

治具の作成は位置固定だけでなく、作業性と作業時間まで改善できる

冶具の作成で、人による測定誤差がなくなるだけでなく、置くだけで位置が決定されるため作業性が向上し、測定に掛かる時間を減らすことにもつながりました。
金属の治具作成はトライする場合でも制作難易度やコストが高くなりがちですが、3Dプリンタでは複雑な形状でもコストを抑えて作成が可能です。
3Dプリンタでの冶具を使用することで、加工工程や組み立て工程、検査工程などでも簡易に生産性向上が出来ます。

3Dプリンタのメリットとしては、1個からでも簡易に作成できること。
極小ロットに対応していますので、型を使用した成形では費用対効果がみられない!というものや、数個のみ製作したい!といったケースに適しています。
アスカでは自社で3Dプリンタを保有しておりますので、冶具設計~製作までさせていただけます!
お困りの方は、一度、ご相談ください!

そのほか冶具製作例
測定治具はアイデアのかたまり。

3Dプリンタと人の関係 品質管理では測定はつきもの、測定では正確である事、測定ばらつきがない事、早く測定できる事などが求められます。 測定では測定治具が重要なのはご承知の通りかと思います。 同じ人が測 ...

 

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