GXって何のこと?
最近時々目や耳にするようになった「GX」。GXとは何を示す言葉なのか皆さんご存知でしょうか?
GXとはGreen Transformation(グリーントランスフォーメーション)の略で、化石燃料に頼らず、太陽光や水素など自然環境に負荷の少ないエネルギーの活用を進めることで二酸化炭素の排出量を減らそう、また、そうした活動を経済成長の機会にするために世の中全体を変革していこうという取組みのことを言います。
※細かい説明は経済産業省 METI Journal ONLINE 知っておきたい経済の基礎知識~GXって何?
DXの間違い?と思わた方がいらっしゃるかもしれません。
DXはデジタルトランスフォーメーションの略称で、デジタル技術を活用して社会や産業を変革する取組みを指します。
GXとDXは別々の意味をもつのですが・・・GXとDXは無関係かというと、実はそうではないのです。
GXとDX?
GX推進のための取組みに「二酸化炭素の排出量を削減すること」が含まれるのですが、省エネが実現することは「二酸化炭素の排出量を削減すること」とイコールになるのです。
省エネと一言で言っても、身近なところではエアコンの設定温度の調節、間引き照明、使わない機器の電源OFFなど様々なことが思い浮かぶのではないでしょうか。
思いつくことから着手するという手もありますが、効率よく省エネに取り組むにはどうしたらいいのか?そう考えた時に、DXが大きく関わってきます。
アスカカンパニーのDX
アスカカンパニーでは効率の良い省エネに取り組むために、センシング技術により見える化すること=デジタル技術の導入を推進することにしました。
以前より進めていたカメラ検査や成形機のIoT化の延長戦上となるもので、具体的には、カメラ・成形機以外の生産を行う様々な設備にセンサーやRuspberrypiを取り付け、BIツールを活用して各設備の出力状況の見える化に取り組みました。
この画像はアスカカンパニーのある工場の俯瞰図です。
実際にセンサーを取り付けている設備を赤●で示しています。
工場内の成形機やロボット、原料混合機などの生産設備だけでなく、屋外にある冷却塔や室外機などのインフラ設備にも対応しています。
こちらはインフラを見える化しているダッシュボードの一例です。
画像は電気のデマンド値を取得して時系列に並べているものと、右側には直近の出力が確認できるようになっており、マクロとミクロの情報を一目で確認できるようになっています。
2020年から地道に、少しずつセンシングできる設備を増やし続け、現在(2024年6月)では会社全体で160設備のモニタリングを可能にしています。
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簡単に様々なセンシングデータを解析する【ASKA MARKET NEWS 2022年07月号 第329号】
特殊な技能がなくてもデータを解析できるツール『Historian』 アスカカンパニーでは『Historian(ヒストリアン)』というツールを活用しています。 Historianは外部で制作されたツール ...
DXからGXへ
もちろん、見える化しただけで省エネができるわけではありません。
モニタリングの結果、消費電力が大きいもの、無駄が多いものをターゲットにして対策を講じなければいけません。
例えば、これまで人による設定やON・OFFが必要であった作業について、閾値を設定して自動切り替えができるようにしたり、自動で時間制御できるようにしたりとDX技術導入を推進することで効率よく省エネを実現することができました。
アスカカンパニーではこのような地道な取組みから省エネを実現し、省エネ法の事業クラス分け制度にて「省エネが優良な事業者」の評価を頂いております。
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【省エネ法】事業者クラス分け制度にてSクラス(優良事業者)の評価を頂きました
省エネ法って何? みなさん「省エネ法」ご存じでしょうか? 正式名称は「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」と言い、一定以上のエネルギー使用量の事業者に使用状況の報告、責 ...
これまで培ってきた多様なデータ取得から、最適な電力利用の攻めどころや、
品質管理を含めた安定生産の状態をどのように解析していくのか?
まだまだやるべき世界が無限に広がっていると捉えています。
これからも社内外の人々や組織とのつながりを深め、持続的社会へ貢献していきたいと考えています。
アスカカンパニーでは、引き続きGXの推進に努めて参ります。
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