ヒンジキャップの嵌合時の感覚を数値に
筆記具のキャップが心地良くはまる感じはとても大事な事で、書き味は勿論のことですが、その商品が好きであるかそうでないかを潜在的なところで、印象づけている可能性があります。
この潜在的な要素を数値化し解析追求して、製品品質に反映していくことでお客様に心地良い使用感を感じて頂くことができると考えております。
弊社では、自社開発した一軸強度試験器(Z-Gauge)や二軸強度試験器(XZ-Gauge)等のオリジナルの試験器を用いて、製品開発での試作、検証、評価、及び、製品製造の品質管理を日々行っております。
事例としてヒンジキャップの閉め強度があります。
キャップを閉めた時にパッチンと心地良い音が鳴るキャップと、パッチンと音が鳴らず閉まったのかよくわからないキャップがあるのを、日常使っているチューブキャップ等で感じたことはないでしょうか。
下のグラフは、キャップを閉めた時にパッチン感のないキャップと、パッチン感のあるキャップを、弊社オリジナルの強度測定試験器(Z-Gauge)で測定評価した結果です。
パッチン感のないキャップはパッチン乗り込えピークの到達強度が弱く、またパッチン乗り越えピーク後のグラフの傾きがなだらかな為、パッチンという音が鳴りません。
パッチン感のあるキャップは、パッチン乗り越えピークまでの到達強度がある程度強く、さらにピーク乗り越え後のグラフの傾きが急なため、パッチンという心地良い音が発生します。
このように蓄積したデータと経験を形状に反映させ、心地良さを自然に感じて頂けるよう、製品開発を行っております。