耐圧縮試験とは
耐圧縮試験とは、製品に圧が掛かった際に製品破損や内容物の漏れが起こらないか、確認することを目的とした評価方法です。
JIS Z 0238:1998では耐圧縮強さ試験と称され「内容物または水を満たし密封した容器包装に、規定に基づく荷重を1分間かけること」と定められています。
アスカカンパニーではこのJISに基づいて、アスカカンパニーオリジナル試験機を使用し耐圧縮試験を行っております。
アスカカンパニーの試験方法詳細
- 試験サンプルに内容物を満了の80%程度入れる
- 試験機にサンプルをセットする
- JISに基づいた規定の荷重(右表)を掛けていく
- 試験サンプルの破損や内容物の漏れが無いか確認する
※条件はご要望によって変更可能です。
試験品重量 | 荷重 |
100g未満 | 20kg |
100g~400g未満 | 40kg |
400g~2,000g未満 | 60kg |
2,000g以上 | 80kg |
社内で実施するようになったきっかけ
耐圧縮の評価はパウチ袋などの溶着確認に適応される事が多く、溶着を行っていないアスカカンパニーにはノウハウが無く販売先で評価頂くことが主でした。
しかし、自社製品であるAS16スパウトキャップを初め、パウチ製品が近年増加傾向であることから社内でも耐圧縮の評価を行いたいとの声が上がりました。
この声をきっかけに2020年のMK活動(QC活動)にて「社内で耐圧縮の評価が出来ること」を目指し活動を進め、現在の試験方法を確立し社内でも耐圧縮の評価が行えるようになりました。
社内製作耐圧縮試験機について
試験で使用する為、自社製作したアスカカンパニーオリジナル耐圧縮試験機をご紹介致します。
使用方法
- ケースの蓋を開け、試験サンプルをセット
- エアーシリンダーの圧を上げ、試験サンプルに荷重を掛ける
縦250mm×幅260mm×厚み9mmの製品まで対応
耐圧縮評価を行った実例
例① 溶着強度の検証
パウチとスパウトの適切な溶着強度を定めるため、溶着温度条件を数パターン振り、それぞれのサンプルで耐圧縮試験を実施。
JISを満たす機能があるか、またいくらの荷重圧まで耐えられるかを確認し、適当な溶着温度を選定しました。
例② 実使用時を再現しリスク把握
使用時にパウチを押された際、キャップからの液漏れがないかの検証を実施。
従来の気密試験は空気圧のみで実施するのが主であり、実使用に近い試験ではありませんでした。
耐圧縮試験は内容物を入れて行う試験のため実使用に近い条件で試験を行うことが可能です。
このようにアスカカンパニーでは耐圧縮試験を行い、より良い製品開発が出来るよう努めております。
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