アスカカンパニーで人と働くロボット
過去何度かAGV(無人搬送車)についてマーケットニュースなどでご紹介致しましたが、改めて近況として運用状況をご紹介致します。
まずは今までAGVとご紹介しておりましたが、改めて確認しますと弊社で導入した機器は「AMR」で有ると開発担当者に教えて頂きました。
AMRとは
AMRって何っ?となるのではないでしょうか。
AMRとは、
”Autonomous Mobile Robotの略称で、日本語では「自律走行搬送ロボット」と訳されています。
次世代AGVとして注目されているAMRは、AGV導入時に必要なガイド無しでの走行が可能で、自ら判断し、人や障害物を自動的に回避し移動するロボットです。”
(「KANTHU」(自律走行搬送ロボット)とは|agvとの違い 参照)
と言う事で、AGVは磁気テープなどで走行区間の区域設定が必要ですが、AMRは走行区間をマッピングする事で運用が可能となる為、レイアウトの自由度が高く導入しやすい点が利点となっています。
移動区間や衝突物の回避などを自動的に判断するため、AGVよりも高度な技術を用いた搬送ロボットです。
アスカカンパニーでのAMR運用については、宮城県加美町にあるナレッジパークにて行われています。
ナレッジパークは竣工して2年経過します。
設計時より夜間無人化工場の取り組みを意識し、省人化としてロボットの活用も視野に入れています。
ナレッジパークで稼働しているロボットは、走行区間用のガイドもなく自力で判断して走行位置や向きを決めていました。
AGV(自動搬送車)だと呼称していましたが、言葉の定義からAGVよりも高度なロボットでした。
実際の稼働ラインについて
具体的には、汎用成形ラインで運用しております。
生産の流れは
①成形
②カメラ検査装置(外観検査)
③製品をストック
④箱詰め
と言う流れで日夜生産活動をしております。
日中は作業員が生産に関する原料・資材の準備段取り、検査業務、箱詰めなどを行います。
夜間は無人となりますが、日中に用意された資材をAMRが活用して生産ラインを回してくれます。
実際には、製品が定数になった箱を取り出し空箱を補充してくれます。
箱の置き場は決められており、その場所にきちんとAMRは箱を置き、回収を行ってくれます。
こうやって夜間は人が居なくても生産を続けられる状態を作り上げております。
余談ですが、夜間に品質トラブルが有れば自動的に成形機は停止します。
不良品を作り続けないという考え方を体現したモノづくりをしています。
ただ、生産停止時間が長ければ生産性の悪化、また立上不良発生の要因にもなります。
成形機を停止させない十分な技術やノウハウが必要となっております。
現在は、まだ始まりの段階のため走行スピードも抑制したAMRが1台で1ラインを対応しております。
将来的には複数のラインで複数台のAMRが稼働することを目指しています。
省人化した工場運営を目標に今後もAMR活用の開発を進めてまいります。
最後にYouTubeにAMRの作業動画を載せておりますので以下リンクからご確認ください。