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バイオマスプラスチックはマテリアルリサイクルできるのか? その3

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バイオマスプラスチックはマテリアルリサイクルできるのか? その3

シリーズ3回目は『お客様に見ていただいたあとの反応編』

バイオマスプラリサイクルシリーズの初回では、バイオマスプラスチックを用いたマテリアルリサイクルに初めて取り組むことになった背景についてご紹介しました。


そして、前回のブログ(その2)では、その続きとなる試作・評価編をお届けしました。
バイオマスプラを使用したCCI-LIDとリサイクルされたCCI-LID成形品
バイオマスプラスチックはマテリアルリサイクルできるのか? その2

前回のブログでは、バイオマスプラスチックを用いたマテリアルリサイクルに初めて取り組むことになった背景についてご紹介しました。 今回は、その続きとなる試作・評価編をお届けします。 いよいよ試作へ まずは ...

第3弾となる今回は、お客様の反応編をお届け致します。

アスカカンパニーのマテリアルリサイクルのおさらい

アスカカンパニーの事業所で管理するマテリアルリサイクルは2種類あります。

  1.  生産プロセス内でのマテリアルリサイクル
  2.  生産プロセスから一旦抜け出たマテリアルリサイクル

ASKACOMPANYの2つのマテリアルリサイクルイメージ

今回、商品化に向けて取り組んでいるのが「2. 生産プロセスから一旦抜け出したマテリアルリサイクル」です。
アスカカンパニー内で出たロス製造品を自社で粉砕など行い、トレーサビリティが確保された状態で、製品に戻すという取り組みです。
これを行うメリットとしては、扱いにくいとされているリサイクル原料=再生材を自社内で管理することで、原料ロットが変わっても安定した生産ができ、品質が安定した製品に生まれ変わらせられる点です。

引用文献:Plaplat リサイクルプラスチックにおけるPCR材の位置付け(外部サイト・別タブで開きます)

ご提案するサンプルについて

今回ご提案したサンプルは前回のブログで成形しました弊社オリジナル製品の「AS-70カップ用蓋CCI」ですです。
こちらの「AS-70カップ用蓋CCI」は、通常の原料にバイオマスプラスチック成形品の粉砕片を15%混合して成形したものになります。
以下は、実際に再生材で成形した蓋のサンプル写真です。

バイオマスプラを使用したCCI-LIDとリサイクルされたCCI-LID成形品

左:通常の成形 右:再生材での成形

 

いざお客様にご提案!

アスカカンパニーの評価としては、再生材であることを考慮すると十分な品質レベルであり、機能面も実用上問題がない水準であると自信をもって判定しておりますが、実際に使用されるお客様の反応は気になるところでした。

特に、私たちがどういった判断になるのか気になっていたのが以下の3点です。

  • 現行品と比べ光沢感が異なる点はどう判断されるのか
  • 寸法、強度、剛性などの機能面はどうなのか
  • 実際に採用していただけるのかどうか

お客様の反応はどうかというと?

現行品と比べると光沢感が異なるとか、機能面の問題はどうなのかなど、いろいろ心配しておりましたが、お客様の反応は「切り替えに向け進めていきましょう!」という前向きなものでした。
再生材でも自信を持って品質保証が出来る製品として、ご提案していたものの、了承いただけたという安心感と、喜びの気持ちが湧き、達成感を感じられた瞬間でした。

いくつかの課題も残っていますが・・・

バイオマスプラスチック成形品の確保やリグラインド(粉砕プロセス)、異物混入対策、成形性など、残っている課題を早急にクリアしなければいけません。
実際に運用をスタートさせると新たな問題が発覚することもあるかもしれませんが、前向きに取り組んで参ります!

アスカカンパニーはより多くの製品への展開を目指し、循環型社会の実現に貢献したいと考えております。
アスカカンパニーと共に環境に配慮したモノづくりを実現させたい!と共感いただけましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。


Writer:きまく

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