ナレッジパークにてマスバランス方式で供給される原料の取り扱いが可能に
2022年10月20日付けのプレスリリースでお知らせさせて頂いた通り、弊社ナレッジパークがISCC PLUS認証取得をいたしました。
2022 年 10 月 20 日、アスカカンパニー株式会社ナレッジパーク(宮城県加美郡加美町)が、ISCC PLUS 認証(International Sustainability and Carbon Certification:国際持続性カーボン認証)を取得いたしました。
同認証の取得により、マスバランス方式で製造・供給されるバイオプラスチックをサプライチェーン上で管理・担保することができ、弊社でもバイオプラスチックの取り扱いが可能となります。
アスカカンパニーでは、ISCC の最新の規定に則り、ISCC PLUS 要求事項に準拠することをここに宣誓し、今後とも持続可能な社会の実現に向け、より一層環境に配慮した製品のご提案ができるよう努めてまいります。
※プレスリリースより
これにより、現状では弊社ナレッジパークのみですがマスバランス方式で供給されるバイオマス原料やリサイクル原料の取扱いが可能になります。
マスバランス方式とは、ある特性を持つ原料の投入量に応じて、生産する製品の一部を「その特性を持つ原料だけで生産した」と見なす手法で、アスカカンパニーのような『生産者側』に環境に配慮した活動をし易くする仕組みです。
マスバランス方式についての詳しい説明は以前のブログでも取り上げておりますので、ご一読ください。
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アスカカンパニーでは、2022年1月に同認証の取得のためのプロジェクトチームを立ち上げ、本監査に向けて準備を進めてまいりました。
本審査では、「①ISCC PLUS認証をいかに運用していくか」と「②マスバランス原料の管理方法」の2つのポイントが重要になりました。
①ISCC PLUS認証をいかに運用していくか
プロジェクトは、「ISCC PLUSサプライチェーン認証制度運用手順」を作成することからスタートいたしました。
ISCC PLUS認証では、サプライチェーン内の企業全体でバイオマス原料がトレーサブルな状態にあることが求められます。
これは、アスカカンパニー社内においても同様です。
どれだけの量の原料をどの企業から調達し、どれだけの量を生産に使ったのか、加工品としてどの企業にどれだけ納品したのか、といった情報をしっかり記録する必要があります。
原料の調達を行う調達部門・原料の管理を行う倉庫部門・製品の加工を行う製造部門・出来上がった製品の配送部門、それぞれのセクションにISCC PLUS運用のための管理者を設定し、アスカカンパニー社内でもしっかりとトレーサビリティが確保できるような体制を整備しました。
また、マスバランス原料を使用した製品の納品時に必要なSD(持続可能宣言)を発行する担当者も設定しました。
②マスバランス原料の管理方法
①の運用を行うには、原料のインプット/アウトプットを管理するための拠り所となるフォーマットが必要になります。
ベースとなるフォーマットについては、ISCCの登録事業者向けのポータルサイトでも公開されておりますが、加工を行う成形メーカーとして、生産時に発生したロスなどを計上するために、アスカカンパニー仕様にアレンジしたものを作成いたしました。
今後は、社内で使用している受発注システムとのスムーズに連携ができるように、社内インフラを整備していきたいと考えております。
他工場への展開も検討中です
今回、認証取得を行ったのはナレッジパークのみですが、より多くのお客様にマスバランス原料を使った製品のご提案ができるよう、今後は本社工場などでも同認証の取得を検討しております。
アスカカンパニーでは、プラスチック成形メーカーとして、持続可能な社会の実現に向け、お客様へより環境に配慮したプラスチック製品のご提案ができるよう「環境チーム」が稼働しています。
この「環境チーム」を中心に情報収集を行いながら、環境に配慮したプラスチック製品をひとつでも多く社会実装できるよう、社内試作や開発を続けてまいります。