プラスチック射出成形で機械の故障はQCDのすべてを狂わせ生産性に大きなダメージを与えます。
高速射出成形技術が一つの特長の弊社でも過去に何度かの成形機の故障を経験しています。そのような経験から弊社の長沼社長は東北大学大学院情報科学研究科の社会人ドクターコースで学び、その成果として成形機の型締め力から異常を検知し故障を予知できるシステムを作ることが出来、現在自社の成形機に実装しています。システムの名称はをCFM(My Clamping Force Monitor)として販売も計画しています。研究段階では事前に機械の異常を検知し故障を予め知ることを経験をしました。下の写真がアスカの型締め故障予知のモニターの一部です。ワンサイクルの型締め力を示しています。理屈通りです。
このシステムの核心部分は型締め力から閾値THというサイクルごとの型締め力の変化率の変動を知ることで、型締め機構をはじめ金型・射出装置・樹脂の不具合や変化の推定など様々なケースに応用出来ると考えています。下の写真はタイバーにセンサーを取り付け、型締め力をセンシングし、データを取得している様子です。
型締め力のデーターは一旦、下の写真の機器、ロガーに取り込み、アナログデータをデジタル変換(A/Dコンバーター)し分解能を設定しています。そのあとUSBケーブル経由でPC接続し閾値THを導き出すアルゴリズムにより処理されます。このロガーにはPCで処理された結果をアウトプットし成形機周辺機器への制御も可能としています。
PCにより機械の声をグラフや数字として人に伝えます。
JSME 日本機械学会論文集 射出成形機型締装置の異常検知 はこちらから ☟
https://www.jstage.jst.go.jp/article/transjsme/85/871/85_18-00258/_pdf/-char/ja