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続・コーヒーカスを自然エネルギーで再利用

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続・コーヒーカスを自然エネルギーで再利用

コーヒーカスを再利用するには乾燥が必要

前回のコーヒーカス記事はこちら

コーヒーカスは、基本湿っています。
湯を通してコーヒーを絞った残渣(残りかす)ということなので、どうしても湿ったものが提供されます。

コーヒーカスの提供

これらを様々なものに活用するには、まず乾燥させる必要があります。
アスカカンパニーはプラスチック成形加工メーカーですが、射出成形で使用するプラスチックも水分は苦手です。
綺麗な成形を行うにも水分というものは適度に除去する必要があります。

乾燥方法を考える

乾燥の目安として、含水率20%以下にすることを目標としました。
含水率20%以下とは手で触っても手にコーヒーカスが付着しない、乾いているなと感じるレベルです。
下の画像はさらりと乾いている時のコーヒーカスです。

乾燥済みのコーヒーカス

 

樹脂の乾燥方法として、一般的なもの温熱や電子レンジのようなマイクロ波を用いた乾燥機などが考えられました。
プラスチックを乾燥させる際に使用していることもあり、すぐさま手に入る簡単な乾燥方法でした。

ただ、せっかく廃品をリサイクルするので、エネルギーを出来るだけ用いない方法の方がいいのではないかと考えなおしました。
廃品にお金をかけてリサイクルしてもエコではないのですから。

 

夏場は非常に暑く照り付ける太陽を見上げて、これが使えないかと考えました。
ということで早速天日干しを行ってみました。
風通しが良いところにコーヒーカスを広げてたまに混ぜる、という形で天日干しを行ってみた結果、効果がありました。
コーヒーカスを乾燥させる
入手後は含水率200%を超えるコーヒーカス。
夏場の太陽エネルギーのパワーは絶大で、天日干し4日で約10%になりました。
冬は、やはり気温が低いせいもあり、天日干し18日でようやく15%を下回りました。

 

出来上がった乾燥コーヒーカスを確認する

自然エネルギーである太陽を利用して乾燥させたコーヒーカスの表面は多孔質になっています。
太陽光で自然乾燥させたものと、電子レンジでも使用されているマイクロ波で人工的に乾燥させたものと比較してみました。

コーヒーカスの拡大写真

(SEM写真 ※1µm=0.001mm)

目で見た外観では同じように見えたので電子顕微鏡写真で拡大しています。
どちらも同じような多孔質の状態が見え、乾燥方法による違いというのはおおよそみられないことが確認できました。

 

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