遂にAS18スパウトパウチスタンドが完成形へ
以前のブログでもお伝えしましたが、開発中のスパウトパウチ専用スタンド『AS18パウチスタンド』の開発用モールド品が完成しました。
スパウトパウチにポンプを接続させる用途で出来た専用のスタンドです。
弊社ではスパウトパウチに対して『吊るす』タイプ、『立てる』タイプのポンプ対応パウチ容器の実現を目標に開発しており、本件は『立てる』タイプのポンプ対応容器の紹介となります。
開発用モールドとは、製品部を樹脂で製作するアジャイルモールドと、金属で製作するラピットモールドの2種類があります。
今回の試作品は、ラピットモールドを用いて試作しました。
開発当初は、脱炭素化の目的で出来るだけ樹脂の使用量を減らし軽量化したデザインで進めておりましたが、マーケット調査から安定感が欲しいとの要望が強かったことから設計変更し、安定感、使用感共にも向上したスパウトパウチ専用スタンドとなりました。
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パウチスタンドをより環境に適用させる
次に、脱炭素の取り組みとして、環境対応樹脂にもチャレンジしました。
3種類の違った樹脂を用いています。
樹脂の特性上、見た目も触り心地も違い、その素材らしい特徴を生かした仕上がりになっています。
①木粉入りの生分解樹脂での試作
51%木粉を配合したバイオ度約73%の生分解性を有する樹脂です。
樹脂について >> MIRAI WOOD Webサイト(別タブで開きます)
風合いがよく、ほんのり素材である木のいい香りがします。
コーティングをしてツヤ感を出したり、優しい手触りを表現したり、高級感がある色付けしたりすることも可能です。
石油由原料(PP)より若干衝撃耐性は劣りますが、通常使用には支障ないレベルと考えています。
②海洋生分解性樹脂(酢酸セルロース)での試作
透明度が高く、レトロな風合いで“映える”スタンドとなっております。
こちらの樹脂は、リサイクル可能な海洋生分解性酢酸セルロース樹脂です。
今回のスタンド形状では石油由来原料(PP)より若干衝撃耐性は劣りますが、ABSに相当するバランスのとれた機械強度がある原料であり、通常使用には支障ないレベルと考えています。
③海洋生分解性樹脂(MBBPコンパウンド)での試作
MBBPとは、Marine-Biodegradable Biomass Plasticsの頭文字をとった、海洋生分解性バイオマスプラスチック の略称です。
アスカカンパニーは成形メーカーとしてMBBP開発プラットフォームに参画し、コンパウンドの成形技術開発を担っています。
MBBPについて>> [MBBP開発プラットフォーム ](別タブで開きます)
このMBBPコンパウンドを使用した成形品はクリーム色で、キメが細かくしっとりしたような風合いです。
今回はスタンドを成形するために少し硬めの樹脂設計となっておりますが、柔らかく設計することもできる自由度の高い樹脂です。
こちらも、石油由原料(PP)より若干衝撃耐性は劣りますが通常使用には支障ないレベルと考えています。
その他の多数の脱炭素・循環型社会の実現に向けたサンプルをご用意しています。 国内外の出展者が一堂に会する日本最大のプラスチック・ゴム展 2023年11月28日から5日間、東京 幕張メッセにて、IPF Japan 2023(国際プラスチックフェア)が開催します。800社を超える ...
2023.11.28~12.2 幕張メッセで行われますIPFにて展示します。
ご来場いただいた際は、是非アスカカンパニーのブースへお越しください。
IPF Japan 2023(国際プラスチックフェア)に出展します。
Writer:おろぺん