仮装とお菓子で楽しむアメリカのハロウィン

アメリカのハロウィンは、毎年10月31日に行われる大きなイベントであり、子どもから大人まで幅広い世代に親しまれている伝統行事です。
起源をたどると古代ケルトの祭り「サウィン」に由来するといわれていますが、現代のアメリカでは宗教的な意味合いよりも、地域や家族、友人同士で楽しむ季節行事として定着しています。
アメリカのハロウィン文化と聞いてまず思い浮かぶのは、やはり「仮装」でしょう。
子どもから大人まで思い思いのコスチュームを身にまとい、魔女やゾンビといったお化けに扮するのはもちろん、映画やアニメのキャラクターになりきるなど、その自由度の高さも魅力の一つです。
子どもたちにとっての最大の楽しみは「トリック・オア・トリート（Trick or Treat）」です。仮装した子どもたちが近所の家々を回り、「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ！」と声をかけながらキャンディやチョコレートを集めるこの習慣は、アメリカのハロウィンを象徴する光景となっています。
地域によっては治安や交通の安全を考慮し、学校や商業施設が代わりにお菓子を配るイベントを開催する場合もあり、家族で安心して楽しめるように工夫されています。

ハロウィンの象徴のかぼちゃ

様々な色・形のかぼちゃが並ぶ

しっかりお菓子のコーナーも

街や家庭を彩るハロウィンの装飾と伝統

また、ハロウィンが近づくとアメリカの街やお店は一気にハロウィン一色に染まります。
9月の終わり頃からスーパーやショッピングモールの店頭には、鮮やかなオレンジ色のパンプキンがずらりと並び、子ども向けの絵本、ゴーストやコウモリの飾り、ライトアップ用品などが豊富に揃います。
とくに「ジャック・オー・ランタン（Jack-o’-Lantern）」は欠かせない存在で、カボチャをくり抜いて顔を作る「パンプキンカービング」は家庭で楽しむ恒例行事です。
$5.99程度で専用のカービングキットが手に入り、中にロウソクやライトを灯すと幻想的な雰囲気を演出できます。
本来は悪霊を追い払うためとされていますが、今では玄関先や庭を彩るハロウィン装飾として大人気となっています。

ジャックオーランタン用のカービングキット

かぼちゃと一緒に販売されている

こうしてアメリカのハロウィンは、仮装やお菓子、装飾といったさまざまな要素を通じて、秋の訪れを祝う賑やかな行事として毎年多くの人々に楽しまれています。