
化粧品づくりにおいて、容器選びは処方や成分と並ぶほど重要な工程です。
同じ処方でも、容器の形状や素材が変われば、使い心地やブランドの印象は大きく変わります。
数多くの選択肢からどれを選べばよいか、迷う担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では、化粧品容器に求められる役割や主な種類、素材、選び方のポイント、さらに知っておきたい規則や表示ルールまで幅広く解説します。
アンケート調査で見えた消費者の本音も交えて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
化粧品の容器に求められる役割
化粧品容器は、単に中身を入れるための入れ物ではありません。
品質を保つ機能や日々の使いやすさ、商品の魅力を伝える役割まで、複数の機能を同時に担う重要な要素です。
しかし、実際にはその役割を十分に果たせていない容器も少なくないようです。
株式会社NEXER Groupとアスカカンパニー株式会社が共同で実施したアンケート調査で、日常的にスキンケア・ヘアケア製品を使用している250人を対象に「現在使用している化粧品の『容器』に対して、不満やストレスを感じたことはありますか」と尋ねたところ、24.4%が「ある」と回答しました。
「ある」と回答した人に、さらに「どのような点に不満やストレスを感じますか」と尋ねたところ「最後まで使い切れない」という回答が59.0%でもっとも多く寄せられました。
次いで「詰め替えがしにくい」が42.6%「中身が出しにくい」が34.4%と続きます。
こうした結果は、消費者が容器の使い勝手に日常的な不満を感じていることを示しています。
デザイン性だけでなく、使いやすさや廃棄のしやすさといった機能面まで踏まえて容器を選ぶことが重要だといえるでしょう。
ここからは、化粧品容器が果たすべき基本的な役割をひとつずつ整理していきます。
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化粧品容器の不満・ストレス、1位は「最後まで使い切れない」。機能性の高い容器の需要とは?
消費者250名へのアンケートで判明した化粧品容器への不満。「最後まで使い切れない」が最多の59%に。詰め替えの手間や不衛生さを解消し、65.6%がそのまま本品として使いたいと望む高品質スパウト容器の需要を分析。
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内容物を保護する
化粧品には、紫外線や酸素、湿気の影響を受けて変質しやすい成分が含まれていることも珍しくありません。そのため容器には、こうした外的要因から中身を守り、製造されてから使い終わるまで品質を保つ役割が求められます。内容物の特性に応じて、適切な保護機能を備えた容器を選ぶことが欠かせません。
化粧品を使いやすくする
容器のもうひとつの大切な役割は、日々の使いやすさです。
フタの開けやすさ、適量の出しやすさなどの使用感は、消費者の満足度に直結します。
前述のアンケートでも「最後まで使い切れない」という不満がもっとも多く挙げられていました。
とくにボトル容器は口が狭く、内壁に残った分を出し切りにくい構造のため、この悩みが生じやすいと考えられます。
中身が残っているのに新しい商品を購入することになれば、消費者にとってもメーカーにとっても望ましくありません。
このような使いにくさを解消する手段として、近年注目されているのがスパウトと呼ばれる注ぎ口付きのパウチ容器です。
同調査では、スパウト付きパウチ容器について、ボトルと比較して利便性や廃棄のしやすさにメリットを感じると回答した人が合わせて58.0%にのぼりました。
内訳は「とても感じる」が16.8%で「やや感じる」が41.2%という結果です。詳しい特徴は、後述する「パウチ容器」で解説します。
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化粧品容器の不満・ストレス、1位は「最後まで使い切れない」。機能性の高い容器の需要とは?
消費者250名へのアンケートで判明した化粧品容器への不満。「最後まで使い切れない」が最多の59%に。詰め替えの手間や不衛生さを解消し、65.6%がそのまま本品として使いたいと望む高品質スパウト容器の需要を分析。
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商品のデザイン性を高める
化粧品の容器に求められる役割には、商品の魅力を引き立てるデザイン性もあります。
化粧品は、機能性だけでなく見た目の印象で選ばれることも多い商品です。
店頭で目を引くデザインや、SNSで話題になりやすいパッケージは、いわゆる「パケ買い」を後押しする要素になります。
洗面台やドレッサーに置いたときの佇まいも、消費者の満足度に影響する要素のひとつです。
使うたびに気分が上がるようなデザインは、リピート購入にもつながります。
こちらの記事では、化粧品の包装について解説しています。
化粧品の包装設計で押さえるべきポイントや行政上の許可も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
化粧品容器の主な種類
化粧品容器には、内容物の性質や使用シーンに応じて、さまざまな形状が用いられています。ここでは、代表的な容器の種類とそれぞれの特徴を紹介します。

ボトル容器
円柱型や角柱型で細長い形状のものが多く、自立させやすく省スペースに保管しやすいのが特徴です。化粧水や乳液、クレンジングなど、液状の化粧品に幅広く使われています。同じボトル容器でも、キャップやヘッド部分の仕様によって使い勝手は大きく変わります。以下では、代表的な5つのタイプを紹介します。
ポンプボトル
ヘッド部分にポンプが取り付けられた容器です。プッシュするだけで一定量の内容物を取り出せるため、シャンプーから美容液まで幅広い製品に使われています。使用量を一定に保ちやすい点も利点です。
中栓容器
ボトルの口部分に中栓を取り付けた容器です。
液だれを防ぎながら必要な量を出せるため、化粧水などさらさらとしたテクスチャーの製品に向いています。
スプレー容器
ガスや圧力を利用して内容物を霧状に噴射する容器です。
肌や髪に均一に薄く行き渡らせたい化粧水や整髪剤などに用いられます。
エアレス容器
容器内に空気が入りにくい構造になっており、酸化しやすい成分を配合した化粧品に適しています。
ポンプを押すと底のピストンが押し上がり、最後まで使い切りやすい点も特徴です。
スポイト容器
スポイトを使って内容物を一滴ずつ取り出せる容器です。
粘性の低い美容液やオイルの計量に向いており、特徴的なデザインは高級感の演出にもつながります。
クリームジャー容器
口が広く、内容物を取り出しやすい容器です。粘度の高いクリームやジェル、アイクリームのような少量ずつ使う製品に用いられることが多く、衛生面を保つためにスパチュラを付属させるケースもあります。
チューブ容器
柔軟性があり、適量を押し出して使える容器です。軽量でコンパクトなものが多く、持ち運びやすいことから、洗顔料やハンドクリーム、日焼け止めなど幅広い製品に採用されています。なかには、一度出した内容物が逆流しにくい構造を採用し、空気に触れる機会を減らす工夫が施されたタイプもあります。
パウチ容器
柔軟なフィルム素材でつくられた小袋状の容器です。
もともとは詰め替え用として普及してきましたが、近年はスパウトと呼ばれる注ぎ口とキャップを備えた「スパウトパウチ」が登場し、詰め替えずにそのまま本品として使えるタイプの需要が高まっています。
スパウトパウチは、キャップを閉めることで再封できるため保存性に優れるうえ、樹脂ボトルに比べてプラスチックの使用量を抑えられる点も特徴です。
軽量で持ち運びやすく、輸送時の負担軽減にもつながります。
前述のアンケートでは「高品質なキャップ・注ぎ口を備えた容器であれば、詰め替え用としてだけでなく、そのまま本品として使い続けたいと思いますか」と尋ねたところ「とても思う」が24.0%「やや思う」が41.6%で、合計65.6%にのぼりました。詰め替えの手間や衛生面への不安を理由に挙げる声が多く、高品質なキャップの有無は容器選びの重要な判断材料になっているといえます。
こうしたニーズに対応する製品として、アスカカンパニー株式会社は化粧品向けスパウトパウチ用キャップとしてASシリーズを展開しており、なかでもAS8.7シリーズは化粧品向けに開発されたキャップです。内容物や用途に応じて口径や仕様を選べるものもあり、パウチ容器を検討する際の選択肢のひとつとなります。
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化粧品容器の不満・ストレス、1位は「最後まで使い切れない」。機能性の高い容器の需要とは?
消費者250名へのアンケートで判明した化粧品容器への不満。「最後まで使い切れない」が最多の59%に。詰め替えの手間や不衛生さを解消し、65.6%がそのまま本品として使いたいと望む高品質スパウト容器の需要を分析。
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繰り出し容器
底部を回転させることで、内部の内容物が少しずつせり出す仕組みの容器です。手を汚さずに使えて持ち運びもしやすいことから、口紅やリップクリーム、スティック型コンシーラーのような固形製品に多く採用されています。
塗布具付き容器
細長い形状にブラシや筆、チップが付属した容器です。マスカラやまつ毛美容液、リップグロスのように、狙った部分に内容物をピンポイントで塗布したい製品に向いています。ブラシの形状や毛量などによって、仕上がりの質感を調整できます。
コンパクト容器
開閉式のフタが付いた小型の容器です。パウダーファンデーションやアイシャドウ、チークなど、粉状の化粧品に使われ、スポンジやブラシ、鏡が付属することもあります。携帯性に優れ、外出先でのメイク直しにも便利な形状です。
エアゾール容器
ガスの圧力を利用して、内容物を霧状や泡状に噴射する容器です。ヘアスプレーや日焼け止め、制汗剤など、広い範囲に均一に吹きかけたい製品に採用されています。手を汚さずに使えるという利点もあります。
化粧品容器の主な素材
容器の材質によっても、耐久性やコスト、見た目の印象は大きく変わります。ここでは、化粧品容器に使われる代表的な4つの素材を紹介します。
プラスチック
軽量で加工性に優れ、生産コストを抑えやすいことから、幅広い化粧品容器に使われている素材です。落としても割れにくく、扱いやすい点も利点といえます。
【一覧】プラスチックの主な種類と特徴
プラスチックにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。用途や求める機能に応じて使い分けることが大切です。たとえば、透明性を重視するなら光沢のあるPETを、耐熱性や繰り返しの使用を重視するならPPを選ぶといった検討が考えられます。
| 種類 | 主な用途 | 特徴 |
| PET(ポリエチレンテレフタレート) | 化粧水 | 耐衝撃性やガスバリア性に優れる。透明度が高く光沢がある |
| PE(ポリエチレン) | チューブ容器 | 耐薬品性に優れる。軽くてやわらかく、加工がしやすい。高温に弱い |
| PP(ポリプロピレン) | ボトル類 | PEに似ているがPEより硬質で耐熱性に優れる。繰り返し折り曲げても劣化しにくい |
| AS(アクリロニトリルスチレン) | クリーム、フタ | 耐衝撃性に優れる硬質な素材。ガラスのような外観で透明度が高い |
| ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン) | コンパクト容器 | ASにゴム成分を加えたもので、複雑な形状を実現しやすい |
バイオマスプラスチック
通常のプラスチックは石油などの化石資源を原料としますが、バイオマスプラスチックは植物由来の資源を原料としています。
どちらも焼却時には二酸化炭素を排出しますが、バイオマスプラスチックは原料となる植物が成長する過程で大気中の二酸化炭素を吸収しているため、化石資源由来のプラスチックと比べて、実質的な二酸化炭素排出量を抑えられる点が特徴です。
このためバイオマスプラスチックは、環境負荷の低減を重視するブランドにとって、選択肢のひとつとなる素材です。
見た目や使用感は従来のプラスチックとほとんど変わらないため、デザイン性を損なわずに環境配慮を打ち出せる点もメリットです。
こちらの記事では、環境配慮型パッケージについて解説しています。
求められる背景や導入メリット、素材・手法の例についても取り上げていますので、ぜひあわせてご覧ください。
ガラス
硬度と厚みがあり、化粧品の品質を高く保ちたい場合に適した素材です。一般的なガラス瓶に使われるソーダ石灰ガラスのほか、硬質ガラスとも呼ばれるホウケイ酸ガラスは、スポイト容器などにも使用されています。透明感や高級感を演出しやすく、デザイン性を重視する商品に向いていますが、割れやすく、プラスチックよりも重いという側面もあります。
金属
ステンレスやアルミニウムなど、加工しやすい金属が、化粧品の容器として使われています。口紅容器のような小型の化粧品容器に採用されることが多い素材です。耐腐食性を高めるため、錆びやすい金属を使う場合はコーティングなどが必要になります。
化粧品容器の選び方のポイント
ここまで紹介してきた役割や種類、素材を踏まえ、実際に容器を選ぶ際に押さえておきたいポイントを整理します。何を基準に選べばよいか迷ったときは、以下の4つの観点で見直してみましょう。
内容物の特性に適した容器を選ぶ
容器選びでまず確認したいのが、配合されている成分と素材の相性です。
アルコールや香料、精油成分を多く含む処方では、プラスチックの成分が溶け出したり、素材そのものが劣化したりすることがあります。
また、酸性やアルカリ性の強い処方は、金属容器の腐食を早める要因になることがあります。
内容物の特性に合わせて、耐薬品性や気密性に優れた素材を容器メーカーと相談しながら選定することが、品質を保つための第一歩です。
また、キャップやポンプなど接合部の溶着精度が低いと密閉性が損なわれ、内容物の変質や液漏れにつながる可能性もあるため、溶着精度の高さも容器メーカー選定の重要な基準になります。
ブランドコンセプトに合ったデザインを選ぶ
容器のデザインは、ブランドイメージや商品コンセプトを伝える重要な要素です。
ナチュラル志向の化粧品であればアースカラーの容器を、高級ラインであれば光沢感のあるガラス容器を採用するなど、ターゲットとする消費者層をイメージし、色味や質感、フォルムに一貫性を持たせることが、商品への愛着や信頼感につながります。
使用シーンや使いやすさ・機能性を考慮して選ぶ
持ち運びやすさや開閉のしやすさなどは、日々の満足度を左右します。旅行や外出先で使うことが多い製品なら軽量でコンパクトな形状を、自宅で長く使う製品なら補充のしやすさを優先するなど、想定される使用シーンに合わせて、容器を選ぶことが大切です。
環境への配慮を意識して選ぶ
プラスチック使用量の削減や、バイオマス素材・リサイクル可能な素材の採用など、環境に配慮した容器選びを求める声も増えています。廃棄のしやすさや分別のしやすさも、消費者が容器を評価する際のポイントです。詰め替え用容器やパウチ容器のように、樹脂の使用量そのものを抑えられる形状を採用することも、環境配慮につながります。
化粧品の容器に関する規則・規制
化粧品容器を製造・販売する際には、過大な包装を防ぐための基準を守る必要があります。これは、化粧品公正取引協議会が定める「化粧品の適正包装規則」にもとづくものです。
包装のサイズに関する基準:化粧品の適正包装規則
同規則では、内装・外装それぞれについて過大包装とならないための基準が定められています。以下では、直接の容器、外部の容器、贈答用詰合せ容器の3つに分けて確認していきます。
直接の容器の基準
外容積に対する内容物体積の割合は、原則として40%を下回ってはならないとされています。ただし、プレス製法によるガラス容器などについては、内容量が40g以下の場合に限り、外容積に対する内容物体積の割合を30%以上とすることが認められています。
なお、特殊な形態にデザインされた容器を用いる香水・オーデコロン類、メークアップ化粧品類、内容量30gまたは30mL以下の小型化粧品については、この数値基準は適用されません。
外部の容器の基準
直接の容器を外部の容器でさらに包装する場合、両者の間に不必要な空間があってはならないとされています。ただし、緩衝材を使用するために生じる空間については、ダンボールの緩衝材の場合は厚さ4mm以下など、公正取引協議会が定める基準の範囲内であれば認められます。
贈答用詰合せ容器の基準
贈答用として複数の化粧品を詰め合わせる場合は、合理的な配列を行い、詰合せ容器の内壁と化粧品との間隔や、化粧品同士の間隔についても基準が定められています。過大な空間が生じないよう、適切に配置することが求められます。
環境配慮設計に関する法令:プラスチック資源循環促進法
プラスチックに関する資源循環の取り組みを促進するための法律として、プラスチック資源循環促進法があります。家庭用化粧品容器は、清涼飲料用のペットボトル容器や文具などとあわせて、同法にもとづく製品設計の認定基準が定められている製品のひとつです。プラスチックの使用量削減やリサイクルのしやすさを考慮した設計が求められています。
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プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案について
環境とプラスチックに対する法律案が施行予定です プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律とは? 「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(通称:プラスチック資源循環促進法)」。 あまり聞 ...
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分別のための表示義務:識別表示(プラマーク)
資源有効利用促進法にもとづき、プラスチック製容器包装には、消費者が分別排出しやすいよう、通称プラマークと呼ばれる識別マークを表示する義務があります。この識別表示は、消費者の分別排出を容易にし、市区町村による分別収集を促進することを目的とした制度です。
識別表示のサイズにも規定があります。印刷やラベルの場合は上下6mm以上、刻印の場合は上下8mm以上のサイズで表示することとされています。なお、表示するスペースが十分に確保できない場合は、表示を省略できます。
リサイクルに関する法令:容器包装リサイクル法の再商品化義務
容器包装リサイクル法では、容器や包装を利用して商品を販売する事業者、または容器を製造・輸入する事業者を「特定事業者」と位置づけ、再商品化の義務を課しています。消費者が分別して排出した容器包装を、資源として有効に再利用する仕組みを支えるための制度であり、事業者側にも継続的な取り組みが求められます。
化粧品の容器に表示が必要な情報
化粧品の表示には、薬機法・計量法・景品表示法などの法律で定められた「法定表示」と、公正競争規約に加盟する事業者が自主的に定める「公正競争規約」による表示があります。ここでは、化粧品の表示に関する公正競争規約第4条で定められた、表示が必須とされる項目について解説します。
出典:化粧品公正取引協議会「化粧品の表示に関する公正競争規約 第4条」
種類別名称
化粧水や洗顔料など、化粧品のカテゴリーを示す名称です。カッコで囲む、太字にするなどして目立たせる必要があり、文字の大きさは原則7ポイント以上とされています。表示が困難な場合は4.5ポイント以上とすることができ、内容量30gまたは30mL以下の小型容器には文字の大きさの規定はありません。
販売名
販売名とは、化粧品の製造販売にあたって届け出る、その製品固有の名称です。商品が陳列された状態でも視認できる位置に記載する必要があり、ほかの医薬品や医薬部外品と類似した紛らわしい名称は認められていません。文字の大きさは種類別名称や原産国名と同様に、原則7ポイント以上、表示が困難な場合は4.5ポイント以上とされています。
製造販売業者の氏名又は名称及び住所
製造販売業者の氏名、あるいは会社名の表示も必要です。住所はその業務を行う事業所の所在地を記載します。登記上の住所や工場の住所とは異なる場合があるため注意が必要です。
OEMで製造する場合は、製造販売元の名称・所在地に加えて、発売元の名称や所在地も記載する必要があります。
内容量
内容量とは、外箱や容器を除いた、内容物のみのg単位の重量、またはmL単位の容量のことです。表記数値と実際の内容量との差は、−3%以内に収める必要があります。
製造番号または製造記号
製造ロットとも呼ばれる、数字やアルファベットを組み合わせた文字列です。製品がいつ、どこで製造されたかを示すもので、万が一トラブルが発生した際には、この番号をもとに対象製品を効率よく特定できます。
使用の期限(対象となる化粧品のみ)
製造または輸入後、適切な保存条件のもとで3年以内に性状や品質が変化するおそれのある化粧品について記載が必要な項目です。分解速度の速い成分を含む製品などが該当します。使用の期限の年度と月がわかるように記載する必要があります。
全成分表示
化粧品は、薬機法第61条第4号にもとづき、配合されているすべての成分を配合量の多い順に表示することが義務付けられています。表示方法の詳細は、厚生労働省の通知(平成13年3月6日付医薬審発第163号・医薬監麻発第220号)で示されており、配合率が1%以下の成分と着色剤については、互いに順不同で記載してよいとされています。
出典:厚生労働省「化粧品の全成分表示の表示方法等について」(平成13年3月6日付医薬審発第163号・医薬監麻発第220号)を加工して作成
原産国名
内容物を製造した事業所が所在する国の名称を記載する項目です。「日本製」や「MADE IN JAPAN」など、原産国が明確にわかる表現で表示することが求められます。文字の大きさは原則7ポイント以上、表示が困難な場合は4.5ポイント以上とされています。
使用上・保管上の注意(対象となる化粧品のみ)
使用時に想定されるトラブルやリスクに応じて記載する注意事項です。「ご注意」「ご使用上の注意」といった見出しとともに表示するのが一般的で、消費者が安全に使用するための情報を提供する役割があります。
容器が小さく表示しきれない場合の扱い
容器が小さく、必要な事項をすべて表示しきれない場合は、外箱やタグ、ディスプレイカードなどに表示する特例が認められています。表示スペースに制約のある小型容器を扱う際は、こうした特例の適用範囲を事前に確認しておくと安心です。
問い合わせ先
製造販売業者の氏名や住所に加えて、問い合わせに迅速に対応できる電話番号を記載します。消費者からの問い合わせがあった場合に、正確かつ速やかに応答できる窓口を明示する必要があります。
まとめ
ここまで、化粧品容器に求められる役割や主な種類、素材、選び方のポイント、そして押さえておくべき規則や表示ルールについて解説しました。
容器選びは、内容物の品質や使いやすさ、ブランドイメージを左右する重要な工程です。
アンケート調査でも「最後まで使い切れない」という不満が明らかになったとおり、ボトル容器では、最後まで使い切りにくいことが課題になる場合があります。こうした課題を解消する選択肢として、注ぎ口とキャップを備えたスパウトパウチへの注目が高まっています。
アスカカンパニー株式会社のASシリーズでは、AS5オーバルシリーズ・AS8.7シリーズをはじめとしたスパウトパウチを中心に、口径・キャップデザイン・カラーを組み合わせた豊富なラインナップを提供しています。化粧品や日用品の開発担当者の方は、ぜひ選択肢のひとつとしてご検討ください。
アスカカンパニー株式会社では、スパウトパウチに関するご相談を受け付けております。
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