アスカカンパニーでは製品の生産を行うために重要な様々な独自ノウハウを蓄積しています。
今回は、金型における新しい取り組みの一つ、金型の成形状態を把握する『センシング金型』についてご紹介させていただきます。
センシング金型とは
センシング金型とは、金型内部に各種センサーを組み込み、従来はブラックボックスであった成形プロセス中の挙動を「可視化・数値化」した次世代の金型です。
成形中に発生する微細な変化をリアルタイムで捉えることで、熟練工の「経験と勘」に頼らない、根拠に基づいた金型設計・成形技術の確立を目指しています。
取り組みの背景:ガス起因の不良解消に向けて
射出成形において、樹脂の熱分解によって発生する「ガス」は、製品のヤケやショートショット、金型汚れの大きな要因となります。
しかし、金型内のガス挙動は目視できず、対策は事後対応にならざるを得ないのが現状です。
弊社では、このガス挙動をセンシングすることで、「なぜ不良が起きるのか」を科学的に解明し、開発リードタイムの短縮と生産性の向上を目指して取り組んでいます。
今回は、センサーを搭載可能な専用の金型を新規設計・製作し検証してみることにしました。

製作した検証用の金型
実証実験:ガス流用センサーの活用
ガス流量センサーを金型に取り付け実証検証。
実施内容
センサーを搭載可能な専用の金型を新規設計・製作。成形時のガス排出量・流速を計測し、実際の成形品に発生する「ガスだまり(ヤケ)」との相関性を検証しました。
結果
金型にガスが堆積したタイミングと、センサーが検知した数値の変動が一致。「ガスの滞留」という現象を、実態に即したデータとして捉えることに成功しました。
これにより、ガスベント量や最適位置を論理的に検討することが可能であると判断しています。
今後の展望:メンテナンスの最適化
今後はこのセンシング技術をさらに深化させ、以下の実現を目指します。
金型メンテナンスの可視化: ガス汚れの蓄積をセンサーで検知し、最適な「金型清掃タイミング」を予測。
突発的なライン停止を防ぎ、稼働率を最大化します。
まとめとして
金型加工やセンシングの検証を行い、普段の作業とは違った視点でガス起因の不良について取り組みました。
今後も、生産性の高い金型づくりを目指し、研究を重ね、生産金型への使用の実現に向けて取り組んでいきます。




